東ソーは、現在三井物産が20%出資している日本シリカ工業の株式の全部を買取ることを決定し、日本シリカ工業は4月30日付けで東ソーの100%子会社となります。
日本シリカ工業は、東ソー南陽事業所に隣接する「湿式法シリカ」の国内スロット マシン企業で、沈降法とゲル法の二つの製造プロセスを有し事業展開しています。シリカの用途は自動車タイヤ、工業ゴム製品などのゴム補強充填剤などの一般用途から、塗料・インクの艶消し剤、製紙用コーティング材などの特殊用途まで幅広く、また近年、国内タイヤ業界が販売に注力している省エネ型タイヤ向けに対応した専用プラントも建設し、その事業展開を強化しています。
現在東ソーグループは機能材料事業として電解二酸化マンガン、石英事業、スパッタリングターゲット事業、ジルコニアセラミックスなどの無機材料を事業展開していますが、今回の日本シリカ工業100%子会社化も、技術力に裏付けされた機能性化学品事業体制の構築をより一層強化するものです。日本シリカ工業の合成シリカ技術は、補強性、増粘性、つや消し性、吸油・吸着性、接着性、断熱性など多面的な機能を有する素材として、今後幅広い用途への適応が期待されています。今後も日本シリカ工業は東ソ-グル-プの一員としてシリカ事業の更なる強化・拡大を積極的に図っていきます。
【日本シリカ工業株式会社 概要】
本 社:東京都中央区京橋3-2-4
南陽工場:山口県周南市開成町4560番地
社 長:小林 健太郎
設 立:1959年10月
資 本 金:4億5千万円
売 上 高:約43億円(2002年3月期)
事業内容:ホワイト・カーボン、珪酸化合物の製造・販売
従業員数:約100名